
猫ブームと言われるようになってしばらく経ちますが、猫と生活するうえで困ったり迷ったりすることも多いのでは?
猫の食事とおやつもその一つ。
年齢や体重などによっても何をどれくらいあげたら良いのか変わってきますし、好みがはっきりしている子もいます。
肥満や栄養不足になってしまっては恐ろしい病気のリスクもありますし、治療だって猫にとっても飼い主さんにとっても大きな負担になってしまいます。
毎日の食事で健康が保てるならそれが一番!
そこで今回は猫のごはんやおやつについて調べました。
- 猫のごはんとおやつの適量
- 何回に分けてあげるのがいい?
- ごはんやおやつにはどんな種類がある?
- どうあげるのがいい?
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Contents
猫のごはんとおやつの適量は?
猫のごはんの適量
基本的には市販品のパッケージに書かれている量でいいと思います。
この時、注意が必要なのは、ここに書かれている体重は現在の体重ではなく「1歳のときの体重」だということ。
ただし例外として大型種などは1歳で成猫とは限らないので「成猫となった時の体重」を目安にしてください。
また猫は5~6歳ころから代謝が落ちてきて太りやすくなります。
猫の5~6歳は人間でいうと40歳代~50歳代の中年期。
猫も人間と同じように中年期に差し掛かったらごはんの量を調整する必要あり。
ちなみに猫の代謝量は中年期には若いころよりも20%ほど落ちるんだとか。
2歳や3歳の時と同じように与えていては健康は保てない、と知っておいた方がいいですね。
ではおやつの適量は?
最近は猫のおやつも種類が豊富で「ごほうび」や「コミュニケーションツール」としてあげる方も多いようです。
まず押さえておいて欲しいのはおやつは必須ではないということ。
ごはんをちゃんと食べてくれる子であればおやつは特に必要ありません。
それでも「あげたい」ということであればちゃんとカロリー計算をしてあげましょう。
なお、病気療養中などの場合は獣医師に相談されることをお勧めします。
1日の総摂取カロリーの1~2割ほど
ここで問題になるのが「うちの子は1日にどれくらいのカロリーを摂取するべきなのか」。
最も簡単な計算方法は
【理想体重×80Kcal】
ですが、当然これだけでは正確性に欠けます。
そこで広く用いられているのが「猫の安静時エネルギー要求量(RER)」と「今の状態で1日に必要なエネルギー量(DER)」です。
- RERを計算式に当てはめて算出
- それに現在のライフステージに合わせ係数をかける
- 普段与えているごはんのカロリーを考慮して量を計算
RER算出方法(電卓を用意)
- 猫の体重×体重×体重=
- 1を表示させた状態で√√(√を2回押す)
- 2に70をかける
DER算出方法
RERに活動係数をかける
活動係数(猫の場合) | ||
現在の状態 | 係数 | |
子猫
|
~4ヵ月まで | 3.0 |
4~6ヵ月 | 2.5 | |
7~12ヵ月 | 2.0 | |
成猫
|
妊娠中 | 2.0 |
授乳中 | 2.0~6.0 自由採食 |
|
去勢・避妊なし | 1.4 | |
去勢・避妊あり | 1.2 | |
肥満傾向 | 1.0 | |
減量中 | 0.8 | |
高齢 | 1.1 |
これで出た数字の1~2割程度がおやつを上げる時の目安になるわけですね。
ただしこの数字が全てでも絶対でもありません。活動量には個体差がありますし飼育環境によっても違います。
さらに詳細を知りたい方は獣医師に相談されるのが良いかと思います。
また、実際にあげてみて様子を見るという方法もあります。
- 太ってきたら少し減らして
- 痩せてきたら少し増やして
ちなみに我が家ではおやつはあげていませんでした。というのも、肥満が心配だったこともありますが、おやつばかり欲しがってごはんを食べなくなったら困るな、と考えていたから。
そのせいか肥満で悩むことはありませんでした。もっともごはんもあまり食べないのでそこは苦労しましたが。
おやつで必要な栄養素をすべて補えるわけではないのであげる時は注意したいもの。
猫のごはんやおやつは何回に分けてあげるのがいいの?
ごはんは何回に分ける?
一般的には3~4回くらいがいいといわれています。
1度にたくさん与えると次の食事時間までに間が開きすぎて空腹を感じてしまい、本来の量よりもたくさん食べてしまうことがあります。
ただ小分けにして少しずつ上げるとなると、日中も誰かがいて世話ができるという環境なら問題ありませんが、留守が多いご家庭では少し難しいかも知れませんね。
例えば朝は早く起きて出かける前に2回、夜もできる限り早く帰って来て就寝までに2回、ということも可能です。
ただ、急な用事や残業などで帰りが遅くなってしまうことも考えられます。
そんな時にただあなたの帰りをじっと待っている愛猫のことを考えると居ても立っても居られない気持ちになりますよね。
そんな思いをするくらいなら道具に頼った方がずっといいです。
今はスマホで様子を見ることもできてほんとに便利!
テレワークなどで自宅にいる時でも「うっかりしていた」なんてことがないように自動給餌器で時間と量を管理するのもいいですよね。
また、たくさん欲しがって困る、という時には食べすぎを防止できるトレーを選ぶのも手。
おやつも分けるほうがいいの?
おやつは特に何回がいい、ということはありません。
カロリーオーバーに気を付けてあげることが大事です。
忘れてはいけないのが「おやつをあげた分だけほかの栄養が不足しやすい」こと。
ごはんをちゃんと食べて、その上でカロリーオーバーにならないようにおやつを上げましょう。
ごはんやおやつにはどんな種類があるの?
猫のごはんやおやつは形状・目的別でそれぞれ4つほどに分類されます。
- ドライフード
- ソフトドライフード
- セミモイストフード
- ウエットフード
- 総合栄養食
- 一般食・栄養補助食
- 療法食
- 間食
形状別のごはん
よく見かけるのはドライタイプとウエットタイプですよね。
この2つの種類を常備しておくご家庭が多いんじゃないかと思います。
我が家もドライとウエットをその時々で分けて上げていました(混ぜることもありましたが)。
形状は好みで構いませんが、ドライフードを好んでよく食べる子は水分が不足しないかちょっと心配になりますよね。
お水はちゃんと飲んでいるか注意してあげましょう。
また、ウエットフードをよく食べる子は歯石や歯周病が気になります。
食べるだけでデンタルケアができるカナガンデンタルキャットフードを上手に利用して愛猫の健康をサポートしてあげたいもの。
ただし、甲状腺疾患の子や妊娠中・授乳中の子は控えてくださいね。
そういう子にも最近では歯ブラシや指を使わずにケアできるものもあります。
目的別のごはん
総合栄養食
基本の「キ」。
総合栄養食と水があれば栄養が偏る心配はありません(適量をあげた場合)。
一般食・栄養補助食
うちの子もそうでしたが、あまりごはんを食べてくれない・急に食べなくなった時に味変したり、また描種によっては特定の栄養素が不足しがちな時に。
総合栄養食の補助的な立ち位置。
療法食
疾患などの場合の食事療法を目的としたごはん。
飼い主さんの判断ではなく獣医師の指導のもとであげます。
動物病院で購入できます。
間食
間食はおやつのこと。
先述の通りしっかりカロリー計算をした上であげましょう。
例えばですが同じおやつでも健康に配慮したものもあります。
モグリッチ がそれです。
- 香料
- 着色料
- 人工調味料
- 保存料
- 穀物
が不使用で塩分濃度も控えています。
我が家ではおやつを上げないように頑張りましたが、後悔しないおやつを選ぶのも飼い主の努め。
ごはんやおやつの上手な上げ方は?
食べ過ぎで肥満が心配な子には
できたらダイエットが必要になる前に食べ過ぎを防止したいもの。
ごはんの時に一度に食べられないようにしてあげることで食べ過ぎを防ぐことができます。
肥満予防の他にも一気にごはんを食べることで吐き戻しが多い子にもいいですね。遊びながら少しずつ食べられるので吐き戻しの回数が減りそう。
食が細くて栄養不足が心配な子には
うちの子がそうでした。そのためいろいろ試しました。
- ドライフードを細かく砕く
- ウエットフードと混ぜる
- かつお節をふりかける
- 猫用のふりかけをかける
- 猫用のミルクに浸す
結果「少し温める」のが一番食べてくれました。
においがするのがいい様子。
開封したドライフードは時間と共ににおいがなくなっていくので、人間用のだしパックを入れておくのもいいですよ。ただし、だしがもれないように気をつけてください。
おやつを上手に上げるには?
おやつはごほうびやコミュニケーションツールという意味合いが強いですから例えば
- 動物病院の帰り
- お留守番してくれた時
- 爪切りのあと
などに上げるのがいいのではないかと思います。
また、
キャリーケース=病院=キライ
という図式ができあがってる子ならキャリーケースの中に入れておいてもいいですね。
災害などの場合でもスムーズに避難できるように準備しておくのは大切です。
ただあまりに頻繁に上げるのは考えもの。
体調面でも心配ですしいつでももらえると勘違いしてしまっては飼い主さんも大変ですから。
まとめ
今回は猫のごはんやおやつについて経験を交えてお伝えしました。
猫のしつけの記事でも書いていますが
「これをしたらいやなことが起こる」
「これをしたらいいことがある」
と思わせるのが賢いやり方。
ごはんやおやつだって上手に上げたらもっと仲良くなれるかも。