【東京パラリンピック】水泳の歴史やルール・クラス分け一覧!

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健常者と車いす走者が並んでトラックをランニング

いよいよあと1年と1ヶ月ほどに迫ってきたパラリンピック。

中でも水泳は日本人選手のメダル獲得が期待できる競技です!

けどパラ水泳ってちょっと複雑でいまいちルールがわからない!種目を見てもピンとこないし…。

そこで今回は東京パラリンピック・水泳の

  • 歴史をご紹介!
  • 複雑なルールやクラス分けを一覧で!

お伝えいたします。

東京パラリンピック・水泳の歴史をわかりやすく!

今や『オリ・パラ』という言葉もすっかり定着。

オリンピックが終わったから次はパラリンピック、と当たり前のように思っていますがその歴史はどのようなものでしょうか。

パラリンピックの歴史

オリンピックほどではありませんがパラリンピックの起源も意外と古く1948年7月28日にまで遡ります。

医師のルードウィッヒ・グッドマンが『手術よりスポーツを』と提唱し始まったアーチェリーの競技会。

出場したのは第2次大戦で主に脊髄を損傷した兵士たち。その兵士たちのリハビリとしてロンドン郊外のストーク・マンデビル病院でロンドンオリンピック開会式と同日に行われました。

最初は入院患者のための競技会としての開催でしたが回を重ねていくうち1952年には国際大会となりました。が、第1回の参加国は地元・イギリスとオランダのみ。

パラリンピックとしての第1回は1960年。第2回が1964年、前回の東京オリンピックの時です。

当時はまだ『パラリンピック』とは言わず『第〇回ストーク・マンデビル競技大会』でした。東京オリンピック時で第13回です。

その後2000年のシドニーオリンピックから今のようにオリンピックに続いて行われるようになりました。

つまり現在のような『オリ・パラ』という認識は2000年以降ということですね。

ちなみに『パラリンピック』という名称はパラプレジア(脊髄損傷などによる下半身麻痺の人)と『オリンピック』を合わせた造語とされています。

ただしその後、IOCが『パラレル(平行)』+『オリンピック』の造語と再解釈することとなり、1988年のソウルオリンピックから正式名称となりました。

パラ水泳の歴史

水泳が公式競技となったのは1960年の第1回から。

他に

  • 車いすフェンシング
  • 車いすバスケットボール
  • 卓球
  • 陸上競技

が第1回から公式競技として行われてきました。

パラ水泳についてもう少し付け加えると、当初は車いすでの生活をしている選手だけしか出場を認められませんでしたが、徐々に

  • 上肢・下肢切断
  • 視覚障害者
  • 知的障害者

といったように幅が広がっていき現在のように多様性のある競技へと変化を遂げてきました。

今後もパラ水泳だけでなくスポーツ全体が多様性を理解しあえるものであって欲しいと願っています。

 

東京パラリンピック・水泳のルールは複雑なの?

パラ水泳も基本的には国際水泳連盟が定めるルールに従って行われます。

が、障害によってできないことやけが・障害の悪化等のリスクを考慮して一部ルールを変更しています。

主な変更点をご紹介しますね。

1.スタートだってさまざま

背泳ぎ以外は健常者同様、飛び込み台から飛び込んでのスタートとなりますが、それが障害のため困難な場合は水中からのスタートも認められています。

入水してのスタートでは背泳ぎの時のように『スターティンググリップ』を握り合図とともに手を放してスタートとなります。

⇑画像2枚目、スタート台の下の部分にスターティングバーが見えますね。

両腕が欠損していてスターティンググリップが握れない時にはコーチなどが体を支えることが認められます。

2.補助具の使用も

背泳ぎではスターティンググリップを握りますが障害によっては補助具が必要になることもあります。

例えば

  • グリップが握れない時はベルトを使って手首をかける
  • グリップの高さや角度が合わないときは取り付け式用具で調整
  • 障害によってはひもやタオルを口でくわえる

といったことも認められます。

3.聴覚障害選手のスタートは

スタートの合図が音だけでは認識が困難なため、スターターが同時に身ぶりで知らせたり、飛び込み台付近にスタートを知らせるシグナルを設置したりすることもあります。

スターターが身振りで知らせるような時には選手から見えやすいところに移動することも。随所に工夫が感じられますね。

4.視覚障害選手のためのルール

視覚障害があるとプールの壁が見えないのでぶつかってけがをすることを防ぐため『タッピング』が認められています。

タッピングとは選手が壁に近づいてきたタイミングでコーチなどがタッピングバーといわれる棒状のもので選手に触れ合図するというもの。

このタッピングバーには明確なきまりがなくそれぞれが手作りしていますが日本のタッピングバーは他国からの評判が良いそうです。

⇑画像4枚目にタッピングバーが写っています。

どんな風に作っているのかと言えば釣竿の先にスポンジをつけたタイプが多いのだとか。弾力性の高い釣竿なら多少力の加減を間違えてもけがにつながりにくそうですね。

また、同じ『視覚障害』といっても見え方は様々なので、もっとも障害が重いクラスでは条件を揃えるために光を遮断するゴーグルを使用します。

5.その他パラ水泳ならではのルールも

  • スタート台で静止することが困難な時にはコーチなどがサポート役で体を支えることも
  • プールの壁にタッチするときは上半身の一部(頭部など)でもOK
  • 平泳ぎやバタフライでも片手でタッチ
  • 背泳ぎのスタートでスターティンググリップを片手で握る
  • 普段は禁止されているあおり足も場合によっては正しいキック動作をする意思を示したあとならOK

複雑と思えることも必要性から改正されたルールであることがよーくわかりました!

パラ水泳のクラス分けは競技能力などの見極めから!

パラリンピック水泳では障害の種類や程度によってクラス分けをしています。クラス分けをすることによって競技能力の差が縮まり公平なレースが可能となります。

クラスは障害の種類や程度を数字で、泳法をアルファベットで表します。

<数字の前につくアルファベットが表す泳法>

  泳法
 S
自由形
背泳ぎ
バタフライ
 SB 平泳ぎ
 SM 個人メドレー

<アルファベットの後の数字が表す障害の種類や程度>

数字 障害の種類 障害の程度
肢体不自由
 重度
 ⇓ ⇑
 ⇓ ⇑
 ⇓ ⇑
 ⇓ ⇑
 ⇓ ⇑
 ⇓ ⇑
 ⇓ ⇑
 ⇓ ⇑
10  軽度
11
視覚障害
 重度
12  ⇓ ⇑
13  軽度
14 知的障害  
15 聴覚障害  
21 その他  

例えばパラ水泳の種目で

50m 自由形 S3(男子)

というのがあります。その場合

  • 50m…距離
  • S…種目(自由形・背泳ぎ・バタフライ)
  • 3…障害の種類・程度(身体の機能に関する障害で重い方から3番目)

ということがわかります。肢体不自由や視覚障害では数字は大きい方が障害が軽いんですね。

また、健常者であれば『自由形=クロール』ですが障害によっては平泳ぎの方が早いことも。そういう時には平泳ぎでの出場となります。

クラス分けの方法

クラス分けは『クラス分け委員』という機関が行います。医師や理学療法士、公認コーチやトレーナーが所属している機関です。

そのクラス分け委員では

  • 水泳に必要な筋力や動作、関節の可動域などのテスト
  • 腕や足を切断していたら欠損部分の長さを測る
  • プールで泳いで動作のチェック

などでクラス分けを行います。

前述の通りこのクラス分けが適切に行われないと試合の公平性が保たれなくなってしまいます。

クラス分け委員は表にでることこそありませんが非常に重要な役割を担っているんですね。

 

まとめ

今回は東京パラリンピック水泳の歴史やルール・クラス分け一覧をお伝えしました。

まとめとして

  • パラリンピックは第2次大戦中に負傷した兵士たちのリハビリとして始まった『ストーク・マンデビル競技大会』が始まり
  • 第1回パラリンピックは1960年オリンピックが開催されたローマで行われた
  • 水泳はその第1回から公式競技として行われている
  • パラ水泳はパラ水泳ならではのルールがいくつかあり、それは様々な障害に対応するためのもの
  • クラス分けも選手が公平な勝負ができるようにするためのもの
  • パラ水泳にとってとても重要なクラス分けをしているのはクラス分け委員
  • クラス分け委員には医師・理学療法士・公認コーチ・公認トレーナーなどか所属している
  • クラス分けは筋力や関節の可動域・欠損部分の長さ・泳ぎの動作などいろんな角度からチェックして決められる

などです。

オリンピックに次いで開催されるパラリンピック。

ようやく根付いてきたところではありますが、「次はパラオリ?オリパラ?」なんて会話が普通に交わされる日も近いんじゃないかと期待せずにはいられません。

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